【フリーランス未払い問題】もし契約途中でクライアント様との連絡が途切れてしまったら……(前編)

【フリーランス未払い問題】もし契約途中でクライアント様との連絡が途切れてしまったら……(前編)

【フリーランス未払い問題】もし契約途中でクライアント様とのやり取りが途切れてしまったら……(前編)

 

初回記事公開日:2019年3月18日
最終更新日  :2019年3月18日

 

【筆者の自己紹介:WEBライターゆきひろについて

【前回アップした記事:【クラウドワークス実録記58】フリーランスの編集者・エディターの「リアルな」仕事内容、成功のコツ


 

「こちらとしては相手方のお支払いを強制することはできません。あくまで双方のご契約やトラブルにつきましては、当事者同士での解決をお願いしております」

「やっぱりか……」

随分前のことでしたか、私はこうして深いため息をついて落胆したことを今でも覚えています。

これは、実際に私が、発注者の未払いに対して、電話でクラウドワークスに解決を求めた会話の内容です。

 

以前、このブログにアップした記事で、「悪質なクライアントをどうやって見分けるか?」という内容を紹介しました。上記のように、納品を行っても支払いが行われない、いわゆる悪質クライアントにつかまってしまうと、クラウドワークスでも対処しきれないこともあるため、できるだけ受注時に見極めることが大切です。

一方で、すべての発注者が上記記事のパターンに当てはまるわけではありません。

中には、「この人は危なそうだな……」というクライアント様でも、「えいやっ」と仕事をしてみれば意外と「良い人」ということもあります。反対に、メッセージやご対応が大変丁寧で、信用のおけそうな人だとしても、途中から急に返信が途絶えるということも。

つまり、受注という「入口」の段階だけではなく、実際に仕事をして納品するという「出口」の部分でも、しっかりと対策を講じておくべきです。

そして、「出口」のときに多いトラブルが、やはり「未払い」ですよね。つまり、作品を納品したにも関わらず、発注者が支払いに応じてくれないというケースです。

 

ただ、実はクラウドワークスには、こうした未払いを防ぐための機能も用意されています。仮に、発注者の要望通り作品をすべて完納したにも関わらず、発注者との連絡がつかなくなった場合、申請を行えば納品日から1週間で相手に受領されたとみなされます(後ほど詳しく解説します)。

一方、私の今回のケースは、契約途中で発注者からの応答がなくなった場合です。たとえば、10記事の契約で、1記事ずつメッセージに添付する形で作品を提出する、このケースが当てはまります。途中で発注者から返信が来なくなった場合、作品を完納したわけではないので「納品」ボタンは押せません。既に提出した作品も買い取ってもらえなくなりました。

 

では、こうした契約途中の発注者とのトラブルについて、どのように解決すれば良いのでしょうか。冒頭で紹介した運営との電話の後、私が実際に試した方法を紹介していきます。

(前編・後編とに分かれます)

 

この記事でお伝えしたいこと

  • 契約反故による買取不可の作品は、新しく「価値」を生み出そう!

 

では、スタートです!

 

契約途中で急に発注者とのメッセージが途絶える……

クラウドワークスの利用規約には、以下のような内容が明記されています。


本サービスは、クライアントとメンバーが直接業務委託契約を締結することを目的とするものであり、弊社は本取引の当事者とはなりません。

(参考:クラウドワークス利用規約、第5条 本サービスの内容、2項

 

契約締結に際して、メンバーとクライアントの間で業務内容・報酬制度・期限等以外に瑕疵担保責任の有無等の取決めを行う必要がある場合は、当事者間で別途合意するものとし、弊社はその合意の存否及び内容について関知せず、その結果生じた損害について一切の責任を負わないものとします。

(参考:クラウドワークス利用規約、第6条 プロジェクト形式における本取引の成立、2項


冒頭で、クラウドワークスに電話連絡したときに、「契約は当事者同士で――」と言われた意味も、上記の規約を見ればよく分かります。そのため、このときは「ダメでもともと」という思いで、クラウドワークスに電話しました。

つまり、たとえ契約途中でふいにクライアント様と連絡が取れなくなってしまっても、クラウドワークスは関与することができないということです。それでは、すでに提出してしまった作品に対する報酬が、受け取れないことになりますよね。

 

この当時、私が契約を結んでいたクライアント様の提示金額は30,000円でした。納品記事数は10本です。

クライアント様は、確認に時間がかかるため、執筆した記事を一本ずつ提出してほしいという連絡をしてきました。このときは、特に拒否することもないだろうと思い、指示通りに記事を提出していました。

しかし、半分の5記事を提出した段階で、急にメッセージの返信が無くなったのです。

その際、最初に心に浮かんだのは、「何か事故でも起きたのか、心配だな」という思いでした。

と、いいますのも、このクライアント様とは過去に二度、今回と同じ条件で契約を結び、無事に納品まで至っています。ご対応や言葉遣いなども大変丁寧で、とても信頼の置けるクライアント様だと判断していました。そこへ来て、突然連絡が途絶えたので、不信感よりもまず先に心配が起こりました。

 

ただ、すでに5記事目を提出してから一週間が経過しています。

「確認します」という返事も寄こさないことを不審に感じた私は、催促の連絡を入れることにしました。

また、クラウドワークスでは登録者のプロフィールページに、「最近いつログインしたか」という情報が記載されています

クラウドワークスの最終アクセス確認方法

 

そのクライアント様がクラウドワークスに最終アクセスしたのは、「1日前」となっています。そのため、私からのメッセージを読んでいないということは考えにくいでしょう。何かしらの理由があり、無視しているのは明白です。

しかし、残念ながら返信は返ってきませんでした。

最終的に、5記事目を納品してから二週間の間に、3件ほど催促メッセージを送りましたが、すべて無反応です。そこで、最終通告を呼びかけました。

 

「このままご返信を頂けないようでしたら、クラウドワークスに違反報告を致す所存です。今までの納品内容の詳細や、このメッセージ画面をスクリーンショットに撮り、すべて運営に提出致します。○年○月○日までに一度ご連絡ください」

 

実は、この以前にも同じような未払い問題があり、その際も上記のような最終勧告を行いました。すると、その発注者はコロッと態度を変え、即座に返信してくれました。もちろん、未払いも解決し、すべての契約金額を払っていただいております。

一方のこの発注者は頑なでした。常に沈黙を守っています。

 

すでに5記事を提出しているものの、完納したわけではないので納品ボタンを押せません。念のため、条件変更リクエストで半分の契約金を提示したものの、やはり返事はありませんでした。

そこで、冒頭のクラウドワークスへの相談に繋がるというわけです。

 

クラウドワークスには「強制納品」という機能がある

クラウドワークスには「強制納品」という機能があり、発注者の未払い問題のリスクを軽減してくれます。

たとえば、10記事の執筆を依頼され、しっかりと納期を守り、執筆ルールに則って納品に至ったとしましょう。しかし、突然クライアント様との連絡が途絶え、契約は「納品ボタン」を押したままの状態で止まってしまうことがあります。

そこで、もしも契約途中にクライアント様と連絡がとれなくなった場合に備え、クラウドワークスでは以下のような対応をとっています。

  • クラウドワークスでは発注者の検収期間を一週間と定めている
  • 一週間を過ぎても連絡がない場合、運営から催促を行う
  • それでも応じない場合、強制的に検収終了の処置をとる

【参考:クラウドワークス よくある質問、【メンバー】クライアントと連絡がつかなくなってしまった場合

 

私もこれで何度か未払い問題を解決してもらったことがあります。

ただし、強制納品は自動的には行われないため、必ず運営に「違反報告」を行いましょう。タイミングは、連絡不通になってから一週間が目安です。

クラウドワークス違反報告

 

ただ、この「違反報告」による「強制納品」を行えるのも、契約本数の作品を納品した場合に限ります。今回の私のように、契約本数の半分(途中)まで提出して連絡が途切れたとしたら、これは「納品ボタン」を押せません。完納していないからです。

そこで、上の画像の左側にある「条件変更リクエスト」というものを使いました。

 

条件変更リクエストとは、もともとの契約金額より最終的な報酬が増えた、もしくは減ったというときに使います。たとえば、もともと10記事の契約で、途中から1記事分の追加依頼を受けたときなどに便利です。

しかし、今回の事例では条件変更リクエストを利用したのは失敗でした。

仮に、条件変更リクエストがクライアント様に受理されると、また仮払いの手続きから開始となってしまうのです。そして、そのまま再び返事が返ってこなければ、永遠に仮払い手続きから動きません。これは、さきほどの「強制納品」とは違い、運営の強制力が発動できないのです。

また、条件変更リクエストは相手が受理しないかぎり、その内容が認められることはありません。今回は、作品提出から二週間にわたって連絡が取れないばかりか、同時に条件変更リクエストも無視されています。

 

最終手段「契約途中終了リクエスト」

そこで、最終手段として行う方法が、クラウドワークスにある「契約途中終了リクエスト」です。

 

契約途中終了リクエストとは、たとえば今回のように急に連絡が途絶えてしまったり、怪しいサイト訪問や商品購入など詐欺案件などがあった場合、こちらから契約の打ち切りを提案する方法です。クライアント様にとっても、あまりにもコピペの多いライターや、何度注意してもルールに従ってくれない人に対して、このリクエストが送れます。

この場合、相手は拒否をすることはできても、無視はできません。契約途中終了リクエストが送られてから、一週間その返信がない場合は、強制的に契約は破棄されます。

【参考:クラウドワークス よくある質問、【クライアント】固定報酬制の契約を途中終了する方法

 

しかし、無理やり契約を終了させても、5記事分の報酬が受け取れないことになります。

これは貴重な時間を割いて書いた記事です。あまりにももったいない。

クラウドワークスに連絡しても、「契約は当事者同士で解決を――」と、「強制納品」とは異なり解決が難しいようです(この対応については仕方ないかなと思います。納品ボタン以外で納品(メッセージに添付して作品提出)は禁じられているので、こちらにも落ち度があるからです)。

 

この記事をご覧になられているということは、もしかしたらあなたも同じような経験に遭われたのではないでしょうか。

業務委託契約を結ぶ発注者と受注者は、お互い対等な立場であるはずなのに、相手のほんの少しの心違いで契約を反故にされてしまう。肩身の狭さを感じます。

では、枕をくやし涙で濡らして、泣く泣く、この発注者を怨めば良いのでしょうか?

 

いいえ、決してそんなことはありません。

あなたが精いっぱい努力して執筆したその記事には、まだ大きな大きな「価値」が残っています。貴重なライターという宝の原石を、いとも簡単に投げ捨ててしまうような発注者など放っておきましょう。そのような人は、いずれ誰からも相手にされなくなって、自ら滅んでいきます。

そんなことよりも、今感じているその口惜しさをバネにして、より立派なライターになって良いクライアント様を見つけましょう

ピンチをチャンスに、不幸を幸に変えましょう!

 

納品できなかった作品に「価値」を持たせる方法

フリーランスの未払い問題は、クラウドワークスに限らず、ランサーズであれ、直接契約であれ何かしらのトラブルに巻き込まれます。そのため、事前にしっかりと対策を立てておくことをおすすめします。

私の場合、商品購入や広告クリックなど、詐欺的な案件にはほとんど遭いませんでしたが、多くの未払いトラブルの被害を受けました。そのため、つくづく事前対策は必須だと感じざるを得ません。

 

では、今回のケース。

  • 契約途中で提出した複数の作品がある
  • その段階で突然、クライアント様と連絡がとれなくなった
  • メッセージも条件変更リクエストも無視
  • クラウドワークスも対処が難しい
  • 契約途中終了リクエストで強制解除
  • すでに提出してしまった作品が残っている(納品できない)

 

では、この納品できなくて残ってしまった作品、一体どのように処理すべきなのでしょうか。

これは、あなたが何時間、何日もかけて作りあげたものなので、必ずそこに価値を持たせるべきです。

 

その方法とは、

  1. 他のクライアント様に買っていただく(提案する)
  2. 有料Note(ノート)で販売する
  3. ポートフォリオとして活用する

 

上記の3つが挙げられるでしょう。

詳細は以下をご覧くださいませ!

 

1.他のクライアント様に買っていただく(提案する)

契約が途中で打ち切られたということは、もともとその契約自体がなかったものということです。本来、契約が順風満帆で無事に納品までいたれば、そこで提出した作品の著作権は相手に移ります。

たとえばライターの場合、過去の契約にて納品した記事の内容を、コピペして他のクライアント様に納品したり、自身のブログなどに載せることも禁止です。文章の「再利用」が禁じられているということです。

しかし、契約自体がなかったものであれば、途中で提出した作品の著作権は作成者(受注者)に残ります。お金を支払っていただいていない(著作権を買っていただいていない)ので、当然ですよね。

 

つまり、その作品を他のクライアント様に提示するのも、自身のブログに載せるのも、そのフリーランスの自由ということです。

今回のケースだと、10記事契約のうち、すでに書いてしまった5記事があります。たとえば、執筆ジャンルが「金融」だとすれば、他にも金融分野で仕事を依頼しているクライアント様はたくさんいます。そこで、その中の仕事に応募し、何度か契約を重ねて信頼関係が生まれた後、以下のように提案してみましょう。


「実は先日、別のクライアント様とお仕事中、未払い問題が発生してしまいました。10記事の契約で、すでに5記事を提出しておりましたが、急に先方からの連絡が途絶え、納品ができない事態に陥ってしまったのです。その契約に関しましては、強制的に契約途中終了リクエストで解決しました(先方が一週間放置すると強制的に契約解除となります)。

その5記事に関しては、著作権が当方に残ってはいるものの、せっかくの労力と時間が無駄になってしまうことを惜しんでおるのも事実です。そこで、このうち1記事でも結構ですので、御社にてお買い上げいただくことはできないでしょうか。

もちろん、これら記事はすべて御社の望んでおられるテーマと同じです。また、Google検索やコピペチェックツール(CopyContentDetector)で調べましたところ、先方が悪用している形跡は見当たりません。

残念ながら、著作権の関係上、その記事の一部しかお見せすることはできませんが、今まで御社に納品してきました記事と同様の品質を保証致します。お買い上げ後の修正のご指示も承りますので、何なりとご相談ください。

一度、価格のお見積りなどさせて頂ければ幸いです。

ご検討のほど、よろしくお願い致します」


 

また、新規のクライアント様以外にも、すでに何度か契約を結んだ信頼のある方でも良いでしょう。

つまり、クライアント様に作品を買い上げてもらうことで、新しい価値を生み出そうということです。

 

2.有料Note(ノート)で販売する

Note(ノート)とは、クリエイターが記事や画像、動画などを気軽にアップできるコンテンツサービスです。また、無料コンテンツと有料コンテンツ、どちらも配布することができます。

このうち、有料Noteで過去の記事などを発信することで、契約解除によって価値を失った作品が、再び息を吹き返す可能性もあるでしょう。

ただし、有料版の記事は当然、それなりの質がないと売れません。そのため、作品の手直しをしたり、徹底的に校正・校閲するなど、一工夫が必要です。

 

3.ポートフォリオとして活用する

提出して納品できなかった作品を、ポートフォリオとして活かすこともできます。ポートフォリオとは、新しいクライアント様に応募するときに見せる作品集のことです。

さきほどもお伝えした通り、契約破棄によって残ってしまった、完成品の著作権はその制作者のものです。そのため、ポートフォリオとして自由に複数のクライアント様に提示して構いません

ただし、ポートフォリオとして提示した作品は、その後再利用して納品することができないため、直接お金(報酬)が発生するわけではないのです。そうすると一見、新しく価値が生まれていないように感じてしまいます。

しかし、そのポートフォリオを徹底して完璧に仕上げれば、もしかしたら今まで以上に受注が増える可能性もあるのです。すると今までよりも収入が上がります。つまり、ポートフォリオとして活かしたことで、間接的な価値が生まれたということです。

 

せっかくの貴重な時間や労力を無駄にしないためにも、ぜひとも上記3つの方法をお試しください。

 

ただ、この価値を生み出す方法で、このような疑問を抱いたのではないでしょうか。

「ワードプレスで編集・提出したので、すでに先方が記事をアップしていた……。どうすれば……」

そう、契約途中終了リクエストで強制的に契約を解除すると、著作権は制作者のもの。すると、ワードプレスで提出していたアップ済みの記事は、発注者の「著作権悪用」ということになります。

これでは、別のクライアント様に提示したり、Noteで再利用するのも少しはばかられます。

では次は、その解決策を探っていきましょう。

【次のページへ → 記事アップ済みの未払い問題をどう対処すべき?

 

【フリーランス未払い問題】まとめ

今回も最後までお読み頂き、誠にありがとうございました!

 

いやですね、未払い……。

もちろん、クラウドワークスでなくとも、ランサーズなど他のクラウドソーシング、直接契約などでも必ず起こり得る問題です。そのため、何があっても対処できるような体制と心構えが重要ですよね。

 

今回は、クラウドワークスの「契約途中終了リクエスト」にて対処しましたが、その前に運営に相談することも忘れないでくださいね。「違反報告」などで詳しい内容を伝えると、けっこう親身になって相談に答えてくれることも多いです(電話の問い合わせはあまり好まれないようです(笑))。

もちろん、運営が対処してくれて契約金が支払われた場合、そのときは今回紹介した3つの方法はとれません。契約が満了になったということで、著作権は相手に引き渡されるからです。

あくまで契約途中終了、著作権が手元に残る場合のみ、今回の方法を採用してください。

 

ちょっと一息】(*´ο`*)=3

 

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