【フリーランス法人化シリーズ9】事業開始前の開業資金を集める方法

【フリーランス法人化シリーズ9】事業開始前の開業資金を集める方法

【フリーランス法人化シリーズ9】事業開始前の開業資金を集める方法

 

初回記事公開日:2018年11月6日
最終更新日  :2018年11月6日

 

こんにちは、こんばんは!

クラウドワークス(Crowd Works)でライターとして活動しております、ゆきひろです。

 

フリーランス法人化シリーズの第9回目は、「開業資金」を集める方法についてです。開業資金とは、創業を行うときに必要な経費、または設備用の資金、営業を行っていくための費用などを指します。

この開業資金がしっかりと用意できていなければ、売上高が良くても、コスト増による資金繰りが苦しくなることもあり、綿密な準備が欠かせません。

今回は、開業資金の集め方として、国や地方自治体、公的機関などが提供する「融資制度」と「助成金制度」の2種類を詳しく紹介しています。創業資金を銀行から借りるのは意外とハードルが高いこともあり、条件や金利に恵まれた公的機関などを利用してみてはいかがでしょうか。

 

この記事を読むことで、あなたのこんな疑問を解決!

  1. 開業資金はどうやって集めれば良い?
  2. 開業資金にはどんな種類がある?
  3. 国や自治体が行っている融資制度や助成金について知りたい!

 

では、「フリーランス法人化シリーズ9」スタートです!

 

事業を始める前に必ず開業資金を用意しよう

開業資金とは、事業スタートとともに必要となるお金のことです。法人化して仕事を始めると商売道具を揃えたり、印鑑や名刺をつくる、事務所や店舗などを借りたりして出費がかさみます。そのため、開業資金は法人化してから用意するものではなく、事前にしっかりと予算を決めて用意しておきましょう。

ただ、開業資金を用意するのは簡単ではありません。機械や車両、美品などの設備投資や、事務所や店舗の賃貸費、商品や材料の仕入、広告宣伝費など事業にはたくさんのお金が必要となるため、一朝一夕に集めるのは難しいと言えます。

もちろん法人化する前に、フリーランス・個人事業主として働くという人も開業資金は必要でしょう。しかし、出費は事業の規模が大きくなるほどたくさん必要となるので、できるだけ個人事業主として活動している間に、法人化した後のことを考えてお金を貯めておきましょう。

他にも、開業資金を用意する方法はたくさんあります。

  • 会社員やフリーランス時代にコツコツ貯金しておく
  • 会社員の退職金を利用する
  • 生命保険を解約したお金を利用する
  • 肉親や親戚などに借りる

 

自己資金が不足するという場合は、親や親戚などにお願いしてお金を借りるという選択肢もあります。ただし、身近な人からお金を融通してもらうときは、「借金」なのか「譲渡」なのかをハッキリとしておきましょう。その理由は、贈与税が密接に関わってくるからです。

2018年11月の時点で、年間110万円を超える贈与を受けた場合、110万円を超える金額に対して贈与税が発生します。110万円以下の場合は贈与税は発生せず、非課税で受け取っても構いません。

もし、このお金が「借金」ということであれば贈与税は発生しないことが多いですが、たとえ親子であっても「金銭消費貸借契約書」を作成する必要があります。正式な文書に起こさなくても大丈夫ですが、最低でも借金額や借金日、返済期日、利息などを記載しておいてください。

 

設備資金と運転資金

開業資金には、一般的に「設備資金」「運転資金」の2種類に分けることができます。

設備資金に当てはまる出費を例に挙げると、以下のような種類があります。

 

【設備資金の例】

  • 事務所や店舗などを借りたときの賃貸料金、または買ったときの購入費
  • 事務所や店舗に設置する設備費用
  • 設備をつくったり、設置するための工事資金
  • 機械や工具、車両、備品などを揃える資金
  • 在庫商品の仕入、原材料の仕入代金
  • 広告宣伝費
  • 開業に伴う手続き費用(定款認証手数料、印紙代、司法書士への支払いなど)

 

設備資金は一般的に、一度投資すると長期に渡って回収が難しい費用です。つまり、設備資金は長きに渡って寝てしまうお金になりやすいため、できるだけ長期での分割返済ができる資金(長期借入金)を利用しましょう。また、返済のいらない自己資金を当てるのも良いですね。

 

一方、運転資金には以下のようなものが当てはまります。

 

【運転資金の例】

  • 「仕入→販売→代金回収」というサイクルを回すための資金
  • 家賃、水道光熱費、通信費、リース代などの固定経費
  • 人件費、社会保険料などの費用

 

法人化する業種によっては、顧客の支払いサイクルが長く代金回収に時間がかかることもあります。その場合でも固定費、人件費は確実に発生するため、事業が黒字でも資金繰りがつかなくなって倒産(黒字倒産)してしまうことも。

会社を立ち上げる前は、こうした費用をある程度イメージして、最低でも半年分くらいの経費代は用意しておきたいものです。

 

融資を使って開業資金を準備する方法

会社を設立したときの開業資金を準備するために、まず最初に「銀行からお金を借りる」ことをイメージする方も多いでしょう。しかし、創業時においては民間の銀行からの融資はあまり期待できません。というのも、一般的な金融機関は、約3年の営業実績がなければ資金を融通してくれないからです。

しかし、法人化のための開業資金を融資してくれるところは銀行以外にも様々な選択肢があります。

まずは以下をご覧ください。

  • 国民生活金融公庫
  • 公的融資制度
  • ベンチャーキャピタル

 

上記の団体や制度を利用すれば、開業資金の融資を受けられる可能性があります。少なくとも銀行でお金を借りるよりかは、融資を受けられる期待は大きいでしょう。

他にも、個人であれば消費者金融会社、法人向けの消費者金融として運営している商工ローンなどもありますが、どれだけ資金調達に困ったときでも絶対に利用しないでください。消費者金融会社の多くは年利25~30%程度の法外な利息を取るため、2~3年もすれば借入金は倍になってしまう計算です。消費者金融を利用した段階で、既に経営破たんという棺に片足を入れているようなものです。

では、他の融資制度は一体どれくらいの条件で、どれくらいの資金を融資してくれるのでしょうか?

 

国民生活金融公庫

国民生活金融公庫は全額政府出資で設立された金融機関です。国民生活金融公庫では「新規開業ローン」という融資制度を提供しています。

一般的な銀行では難しい創業支援用の資金や、小口からの資金提供にも応じてくれるので、法人化する前の個人事業主にオススメと言えます。

また、一般的な金融機関に比べて金利が低く設定されていたり、返済開始期間を先延ばしし、事業が軌道に乗ってから返済することもできるなど融通が利くのも特徴です。

国民生活金融公庫の新規開業ローンの融資条件は以下をご確認ください。

 

【利用者の条件】

  1. 現在勤めている企業と同業種の事業を始める人で、6年以上同じ会社に勤めるか、同じ業種で働く人
  2. 大学で習得した技能等と関連する職種で2年以上働き、その職種と関連する事業を起こす人
  3. 技術やサービス等に工夫を加え、多様なニーズに対応する事業を始める人
  4. 雇用の創出を伴う事業を始める人
  5. 1~4のいずれかの条件に該当し、新規開業してから7年以内の人

 

【融資資金の用途】

  • 新規開業のために必要な資金および、開業後に必要な資金

 

【融資額】

  • 7,200万円以内(うち運転資金4,800万円以内)

 

【返済期間】

  • 設備資金:10年以内(うち据置期間2年以内)
  • 運転資金:7年以内(うち据置期間1年以内)

 

新規開業ローンの金利は担保を提供した場合で1.16~2.35%、担保・保証人無しの場合は2.26~2.85%となっています(2018年10月11日最新版より)。

 

公的融資制度

公的融資制度とは、都道府県や市町村など地方自治体が行っている融資制度です。地方自治体の他にも、各地の商工会議所、商工会などでも創業支援活動として公的融資を行っています。こうした公的融資制度の情報に詳しいのは民間銀行で、たとえ銀行で融資を受けられなくても、自治体などの融資情報について教えてくれることが多いです。

公的融資制度は公的機関によって条件や融資額などが異なりますが、ここでは参考に東京都の創業前融資制度について紹介しておきます。

 

【利用者の条件】

  1. 同融資の貸出金額と同額以上の自己資金があること
  2. 一か月以内に個人、二ヶ月以内に法人として事業を開始する具体的な計画があること
  3. 許認可事業の場合、原則として許認可を受けていること
  4. 1~3のすべてに当てはまること

 

【融資資金の用途】

  • 新規開業のために必要な運転資金、および設備資金

 

【融資額】

  • 自己資本の範囲内(上限2,500万円)

 

【返済期間】

  • 設備資金:10年以内(うち据置期間1年以内)
  • 運転資金:7年以内(うち据置期間1年以内)

 

ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタルとは、将来が有望視される事業に出資を行う金融機関です。ベンチャーキャピタルには、政府系、銀行系、証券会社系、独立系などの種類に分類されます。

ベンチャーキャピタルが融資を行う条件は、出資先の株式公開によって投資資金を回収することとなっているため、事業内容によってはグンと融資のハードルが上がるでしょう。法人化や創業ということであれば、できるだけ国民生活金融公庫や公的融資制度を活用する方が良いです。

 

助成金を利用して開業資金を用意する方法

助成金を利用するのも開業資金には打ってつけです。助成金は融資とは異なり、基本的に返済不要となっています。種類も国が行っている助成金から、地方自治体、民間基金など様々で、条件や助成金額に応じて選択することができて便利です。

ここでは、助成金の種類ごとに簡単な内容を紹介していきましょう。

 

国が行っている助成金制度(厚生労働省の創業支援制度)

名称 条件 助成金額 助成金上限額
高年齢者等共同就業機会創出助成金 3人以上の45歳以上の創業者の出資で法人設立を行う 創業後六ヶ月以内に支払った設備・運営経費などの一定経費の3分の2 500万円
受給資格者創業支援助成金 雇用保険の被保険者期間が5年以上の創業者が、新たに事業を開始し労働者を雇用する 創業後三ヶ月以内に支払った設立・運営経費などの一定経費の3分の1 200万円
地域雇用受皿事業特別奨励金 地域に貢献する事業を行う法人を設立し、65歳未満の者を常用労働者および短時間労働者として、合計3名以上雇用する 創業後六ヶ月以内に支払った一定の創業経費の3分の1 150万~500万円

 

地方自治体が行っている助成金制度(東京都の例)

名称 条件 助成金額 助成金上限額
創業助成事業 新製品や新技術の研究開発により、東京都内で創業を計画している、または創業1年未満で、引き続き都内で事業を営んでいる 研究開発に必要な一定経費の2分の1以内 1,000万円
創造的技術開発助成事業 東京都内で創造活動促進法による認定を受けた、新製品や新技術を開発する事業を営んでいる 開発に必要な一定経費の3分の2以内 500万~3,000万円

 

公的機関が行っている助成金制度(独立行政法人中小企業基盤整備機構の例)

名称 条件 助成金額 助成金上限額
事業化助成金事業 優れた技術やビジネスモデルがあり、新規事業開拓に取り組むことが困難な創業者、または中小企業 助成対象と認められる一定経費の2分の1以内 100万~500万円

 

助成金制度は他にも様々な団体や機関によって提供されているため、色々と情報を集めてみると良いでしょう。ただ、助成金制度によっては期間限定で公開しているものも多いため、条件はしっかりと確認してください。

 

【フリーランス法人化シリーズ9】まとめ

今回も最後までお読み頂き、誠にありがとうございました!

 

フリーランスが法人化するにあたって、開業資金を集める方法について解説してきました。

開業資金には「設備資金」と「運転資金」の2種類があり、法人化すると大きな費用としてのしかかってくるので、開業前にしっかりと準備しておきたいですね。

開業資金を準備するには、給料やフリーランスの報酬からの貯金、退職金、保険解約料などの捻出方法がありましたが、他にも融資制度や助成金を活用することもできます。創業用の資金調達は銀行では難しいということもあり、国や地方自治体、公的機関、民間機関などが提供する制度を活用してみましょう。

 


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それでは、また次回お会いしましょう!